国際武道大学 附属武道・スポーツ科学研究所

実験室等の紹介

308号室 電算室

社会活動におけるトレーナーステーション活動




    体育系大学の特徴
    体育系大学の特徴

主なスタッフ

責任者
山本 利春(ATマスター、S&Cコーチ)

共同研究者
笠原政志(AT、S&Cコーチ)、森実由樹(AT、S&Cコーチ)、清水 伸子(AT、S&Cコーチ)、各専門職員(AT、S&Cコーチ)、大学院生

※AT:日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
※S&Cコーチ:NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト

概要

本研究室は、研究センター開設当初は電算室としてコンピューター関係の管理室として使用されていたが、大学に移管された1995年からは学生トレーナー教育あるいは学生トレーナーによる学内スポーツ医科学サポート活動に関連する教員の研究室兼その活動に関連する事業を実施するプロジェクト室として活用されるようになった。

2007年度、本学が取り組んでいる「学生によるスポーツ医科学サポートシステム~傷害予防とリコンディショニングの指導実践~」が、文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に採択されたことを機に、現在はその特色GPにおける事業プロジェクト室として、学生指導や教育内容の検討などの事業推進において、その企画・運営の拠点として利用されている。

現在、特色GP事業終了後は、大学教育プロジェクトとして特色GP事業を継続し、更なる学生による学内スポーツ医科学サポート体制の構築ならびに、体育系大学における学生トレーナー教育の有効性等について研究を進めている。学生トレーナーによる学外活動に向けての準備や、各指導教員との打ち合わせを行う場所としても利用されている。

研究・教育・利用状況

研究センター開設以来、1階のリコンディショニング室を中心に、学生に対するトレーナー活動を行っていたが、次第に専門の教職員の指導の下に、学生トレーナーが選手に対してスポーツ医科学サポート活動を行う体制を構築してきた。体育系の本学においては、授業やクラブ活動でスポーツ活動が積極的に行われるため、スポーツ傷害の予防やコンディショニングに対するニーズが高い。他方、学部全体でもトレーナーの勉強を志す学生は多いため、トレーナーとしてスポーツ現場で選手と直接関わる実践的な経験の出来る場を求めている。この双方のニーズを体育大学の教育の現場で融合・システム化し、スポーツ傷害への対応力を持つ学生の育成、トレーナー能力の向上、人格育成を図ることを目的として行っている試みが「学生によるスポーツ医科学サポートシステム」である。本システムは、予防からリコンディショニング体制まで一貫したコンディショニングシステムを日本でもいち早くシステム化した例として注目されている。

本研究室では、これまでに「スポーツ医科学サポート活動を通じたトレーナー教育」(2003~2005年研究所プロジェクト研究)や、「学生トレーナーによる学内スポーツ医科学サポートシステム」(2006年研究所プロジェクト研究)などのトレーナー教育に関する研究報告を行っている。

「学内スポーツ医科学サポートを通じた学生トレーナー教育などのトレーナー教育」(2018年研究所プロジェクト)に関する研究報告を行っている。

特色GP実施事業の企画及び運営に関する打ち合わせや、事業準備などにおいて幅広く利用されている。また、過去約30年間に渡る学生トレーナー教育あるいは学生トレーナーのスポーツ医科学サポート活動に関連する資料、物品、文献、報告書、教材などが保管・管理されており、それらの活用する際の作業や調査をするための場所として幅広く活用されている。

主な研究成果

研究論文など
  • 山本利春ら:スポーツトレーナー育成のための教育プログラムの開発,国際武道大学紀要,26:112-118,2011.
  • 清水伸子ら:大学女子柔道選手における膝関節靭帯損傷予防プログラム導入の事例報告,千葉スポーツ医学研究会誌,9:15-18,2012.
  • 笠原政志ら:競技復帰に関するスポーツドクターとアスレティックトレーナーの意識調査,国際武道大学紀要,28:44-53,2012.
  • 山本利春,笠原政志:新入生メディカルチェック&リコンディショニングシステム,臨床スポーツ医学増刊号,28:468-477,2011.
  • 笠原政志,山本利春:野球選手のコンディショニングと障害予防~体育系大学アスレティックトレーナーの取組~,臨床スポーツ医学,29(12):1197-1204,2012.
  • 山本利春,笠原政志:学校スポーツにおける救命救急体制:国際武道大学での取り組み,臨床スポーツ医学臨時増刊号,29:58-64,2012.
  • 山本利春:傷害予防のための運動機能評価-第1回スポーツ傷害予防のための運動機能評価の考え方,コーチングクリニック,26(2):68-71,2012.
  • 山本利春:傷害予防のための運動機能評価-第2回膝のスポーツ傷害を予防するための体重支持指数,コーチングクリニック,26(3):68-71,2012.
  • 笠原政志,山本利春:傷害予防のための運動機能評価-第3回上肢スポーツ傷害予防のための柔軟性評価,コーチングクリニック,26(4):68-71,2012.
  • 山本利春,笠原政志:傷害予防のための運動機能評価-第4回新入生のスポーツ傷害予防を目的とした運動機能評価,コーチングクリニック,26(5):68-71,2012.
  • 笠原政志,山本利春,阿久津洋介:スポーツ医科学サポートを通じたアスレティックトレーナー教育経験者の進路と社会人基礎力からみた教育的意義,日本アスレティックトレーニング学会誌2(1):51-57,2016.
  • 山本利春,笠原政志,森実由樹,清水伸子:学内医科学サポートを通じた学生トレーナー教育,武道・スポーツ科学研究所年報,22:45-52,2017.
  • 山本利春,笠原政志,森実由樹,清水伸子:学内医科学サポートを通じた学生トレーナー教育〜スポーツ現場における緊急時対応計画に着目して:第2報〜,武道・スポーツ科学研究所年報,23:37-42,2018.
  • 山本利春,笠原政志,清水伸子,西山侑汰,太田千尋:スポーツ現場における救急体制構築の取り組み,千葉スポーツ医学研究会雑誌,15:51-56,2018.
  • 山本利春,清水伸子,笠原政志,森実由樹:学内スポーツ医科学サポートを通じた学生トレーナー教育~スポーツ現場における緊急時対応計画に着目して:第2報~, 武道スポーツ科学研究所年報,(23):37‐42,2018.
  • 山本利春,清水伸子,笠原政志,森実由樹,西山侑汰:学内医科学サポートを通じた学生トレーナー教育~スポーツ現場における緊急時対応計画に着目して:第3報~, 武道・スポーツ科学研究所年報, (24):35-41,2019.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,森実由樹,西山侑汰:体育大学におけるスポーツ傷害調査と傷害予防へ向けた取り組み, 武道・スポーツ科学研究所年報, (24):83-88,2019.
  • 山本利春ら:スポーツ活動中の熱中症予防対策と体育系大学の救急体制の強化-運動クラブ活動場所におけるWBGT計測調査から-,武道・スポーツ研究,1:29-35,2019.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,守屋拓朗:第16回世界女子ソフトボール選手権大会における救急体制と救護活動の取り組み-長期期間にわたる暑熱環境下での救護対応の実際-,日本臨床救急医学会雑誌,24:409-414,2021.
学会発表
  • 森実由樹ら:「体育系大学における学生ストレングス&コンディショニングコーチ制度導入の取り組み」,NSCAジャパンカンファレンス2010(京都),2010.
  • 山本利春:「大学におけるスポーツ医科学サポート活動に活かす測定評価」,第61回日本体育学会測定評価分科会シンポジウム(愛知),2010.
  • 山本利春:「スポーツ傷害の予防とリコンディショニング」,第65回日本体力医学会大会 教育講演(千葉),2010.
  • 山本利春:「体育大学における医科学サポート活動を通じた専門家育成」,第65回日本体力医学会大会 ランチョンセミナー(千葉),2010.
  • 山本利春:「日本におけるトレーナーの役割の推移」,日本トレーニング指導者協会第11回東北支部ワークショップ(宮城),2010.
  • 笠原政志:「柔道選手の肩関節脱臼術後から競技復帰までのアスレティックリハビリテーション実践」,第21回千葉上肢を語る会(千葉),2010.
  • 笠原政志,山本利春:「体育系大学新入生の高校クラブ活動引退から大学入学までの運動状況ならび入学時の身体的変化」,第66回日本体力医学会大会(山口),2011.
  • 笠原政志ら:「大学野球投手の上部体幹柔軟性テスト方法の検討」,第37回日本整形外科スポ―ツ医学会学術集会(福岡),2011.
  • 笠原政志,山本利春:「千葉県中学陸上競技大会トレーナーステーション活動の取組」,第15回千葉県学校保健学会(千葉),2011.
  • 山本利春ら:「学校現場における救急処置対応を目的とした養護教諭および部活動指導者研修」,第15回千葉県学校保健学会(千葉),2011.
  • 山本利春ら:「体育系大学における新入生を対象としたスポーツ傷害予防のためのメディカルチェック26年間の実施経験から」,第22回日本臨床スポーツ医学会学術集会(青森),2011.
  • 笠原政志ら:「競技復帰に関する意識調査-アスレティックトレーナーとスポーツドクターとの認識の比較-」,第22回日本臨床スポーツ医学会学術集会(青森),2011.
  • 山本利春:「アスレティックトレーナー教育の資質向上」,平成23年度専任教員公認アスレティックトレーナーミーティング(東京),2011.
  • 山本利春:「トレーナーに求められるものとは」,第1回チームドクター&トレーナーミーティング(青森),2011.
  • 山本利春:「国際武道大学スポーツ医科学サポートシステム」,龍仁大学特別講演(韓国),2011.
  • 笠原政志,山本利春:「大学新入生野球選手のコンディションの実態」,第23回日本臨床スポーツ医学会学術集会(神奈川),2012.
  • 山本利春:「スポーツ傷害予防のためのメディカルチェックの実際」,第4回順天堂整形外科スポーツフォーラム(東京),2012.
  • 笠原政志ら:「学生時代のスポーツ医科学サポート活動(トレーナー活動)の経験がどのように役立っているか?」,第3回日本アスレティックトレーニング学会学術集会(愛知),2014.
  • 山本利春ら:「スポーツ現場における救急体制の構築~体育系大学及びスポーツ機関での取り組み~」,第19回日本臨床救急医学会学術集会(福島),2016.
  • 山本利春,笠原政志,清水伸子,西山侑汰:「スポーツ現場における救急体制構築の取り組み」,第47回千葉スポーツ医学研究会,2018.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,西山侑汰:「女子硬式野球大会における緊急時対応計画の作成と活用へ向けた取り組み」,第7回日本アスレティックトレーニング学会学術大会(神奈川),2018.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,南昌平,守屋拓朗,寺谷俊康:「世界女子ソフトボール選手権大会における救急体制と救護活動の取り組み」,第22回日本臨床救急医学会総会・学術集会(和歌山),2019.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,守屋拓朗,寺谷俊康:「第16回世界女子ソフトボール選手権大会における救護活動報告」,第30回日本臨床スポーツ医学会学術集会(神奈川),2019.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,津田好貴,太田千尋:「スポーツ現場における緊急時対応計画の活用と普及へ向けた取り組み」,第8回日本アスレティックトレーニング学会学術大会(東京),2019.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志:「女子柔道選手におけるCOVID-19罹患後の段階的な運動再開に向けた取り組み」,第9回日本トレーニング指導者学会大会(オンライン),2020.
  • 笠原政志,佐野颯斗,山本利春,清水伸子:「養護教諭における学校現場の負傷疾病対応とアスレティックトレーナーに対する認識について」,第9回日本アスレティックトレーニング学会学術大会(オンライン),2020.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志:「体育系大学におけるスポーツ傷害記録の収集と学生トレーナー教育の課題」,第9回日本アスレティックトレーニング学会学術大会(オンライン),2020.
  • 山本利春,森田秀一,清水伸子,笠原政志:「熱中症予防対策に向けた大学運動クラブ活動現場におけるWBGT計測調査」,第31回日本臨床スポーツ医学会学術大会(オンライン),2020.
  • 清水伸子,山本利春,笠原政志,佐野颯斗:「スポーツトレーナーの知識・技術を有した保健体育科教諭養成に向けた取り組み~授業前後の救急対応への自信の変化に着目して~」,第6回日本救護救急学会(東京),2021.
科学研究費
  • 2007年度 文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)採択
    研究代表者:山本利春,「学生によるスポーツ医科学サポートシステム~傷害予防とリコンディショニングの指導実践~」
  • 2011~2013年度 基盤研究(B);研究代表者:山本利春,「スポーツ医科学サポートを通じたトレーナー育成システムの構築に関する研究」
  • 2013~2015年度 挑戦的萌芽研究;研究代表者:山本利春,「小・中学校におけるトレーナーによるスポーツ医科学サポート」
  • 2020年度 基盤研究(C);研究代表者:山本利春,「青年アスリートのスポーツ傷害を未然に予防するための包括的な大規模スポーツ疫学研究」
  • 2021年度 基盤研究(C);研究代表者:山本利春,「学校スポーツ事故対策における救急対応システムの構築と体育指導者教育への導入」

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