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2017年8月1日掲載分

2017年 夏

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

 四季の一つである「夏」は、天文学的には夏至(今年は6月21日)から秋分(今年は9月23日)の間と定められています。これは、私たちが感じる日常の季節感とそれほど大きく乖離してはいないように思います。もっとも、太古の昔から人は天体を観察しながら暮らしてきたわけですから、当たり前のことなのかもしれません。ただし、梅雨の時期を含んでいますから、夏と言うには肌寒く感じる日が多い年があるようにも思います。
 今年は、梅雨明け近い頃から、九州地方北部や東北地方北部において豪雨による災害が発生いたしました。この災害によって亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。また、被害に遭われた方々が、一日でも早く日常の生活を取り戻されることを願います。
 
 さて、大学は、2017年度前期の授業日程を終了し、定期試験期間に入っています。この後、前期の補講・集中授業が終了すると、夏期休業期間(8月6日〜9月2日)となります。一般の大学では、夏期休業期間になるとキャンパスの中は閑散としてくるのが普通です。しかし、体育系クラブにとって夏期休業期間は、次のリーグ戦や大会に向けた絶好の強化期間となります。国際武道大学の学生の約90%が体育系のクラブに所属しています。したがって、夏期休業期間とは言え、ほとんどの学生がキャンパス内での練習や、学内強化合宿などで大学に通ってきています。キャンパスを眺め回すと、とても夏休み中であるとは思えない雰囲気です。
 
 また、この期間を利用して、クラブごとに来年度の受験希望者を対象とした合同合宿が行われています。推薦入試やAO入試での受験を希望する高校生にとっては、クラブの雰囲気や競技レベルを知ることができるとともに、大学のさまざまなことを体験できる機会となっています。同時に、この時期に開催されるオープンキャンパスには、全国各地から多くの高校生が来学します。国際武道大学のオープンキャンパスでは、在学生がスタッフとして、来学してくれた高校生たちのガイド役となり、キャンパスツアーと称する学内見学をしながら、大学のさまざまなことを、未来の後輩たちに丁寧に説明してくれています。今や名物ガイド役となっている学生たちは、教職員とは違った視点に立ち、高校生の興味を引く話題を提供しているようです。今年も夏の太陽が照りつける中、高校生を楽しそうにエスコートして、キャンパス内を案内する姿を見ることができます。
 
 前期日程が終了すると、学生たちが履修した科目の評価結果が、各教員から大学の電子ネットワークを通じて教務課に届けられます。1年次生にとっては、大学に入学して初めての成績を手にすることとなります。一人ひとりの学生にとって、大学での学びの成果はどのようなものであったでしょうか。大学では、自立した学修を求められるわけですが、学生一人ひとりが満足できる学修成果であったことを期待したいと思います。
 4年次生は、就職活動に取り組んでおり、なかには、クラブ活動と就職活動を併行している学生もいます。教員採用試験を受験した学生は、そろそろ一次試験の結果が出る頃となりました。一人でも多くの学生が一次試験、その後にある二次試験を突破し、来年の4月には教壇に立てるよう期待します。また、民間企業における採用においても、大学での学びの成果が、彼らの求める職業と適切にマッチングしてくれることを願っています。

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2017年7月7日掲載分

2017年 七夕

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙 見 令英

 今年の梅雨は、空梅雨かと思わせる気配がありま したが、ここに来て一転し、梅雨前線が活発になり、九州地方では豪雨による災害が発生しています。人的、 物的被害が少ないことを願わずにはいられません。
 
 さて、今日7月7日は「七夕」です。梅雨の最中となるため曇り空が多くなりますが、旧暦の7月は現在 の暦で言えば8月であり、晴れた空を見上げることができる日が比較的多かったことでしょう。かつて、織姫 (こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)、そして、はくちょう座のデネブを結ぶ三角形が、「夏の大 三角形」だということを理科の授業で学んだことを思い出します。 
 
 今年の6月は、大変嬉しい出来事がありました。第66回全日本大学野球選手権大会において、野球部が 準優勝に輝きました。春のリーグ戦を完全優勝で制し、全国大会への出場権を獲得。6月5日〜11日の7日間に わたって開催された大会では、2回戦(1回戦は連盟シード)から登場し、初戦は愛知大学野球連盟代表の中部 大学に5対3で勝利。準々決勝は福岡六大学野球連盟代表の九州産業大学に8対2で快勝。準決勝は関甲新学生野 球連盟代表の上武大学に延長10回タイブレークの末、3対2で勝利。決勝戦は東京六大学野球連盟代表の立教大 学に2対9で健闘むなしく敗れましたが、みごとに準優勝いたしました。選手並びに指導にあたってくれた監督 、助監督、コーチを称えたいと思います。なお、この大会において赤木陸哉選手(体育学科2年、作新学院高 校出身)が打率0.467で首位打者に輝きました。併せて、磯網栄登選手(体育学科2年、東海大相模高校出身) が敢闘賞を受賞しました。大会期間中、大変多くのみなさまに明治神宮野球場まで足を運んでいただき、熱い 応援をいただきましたことに感謝申し上げます。
 また、エースとして本大会において2勝をあげた伊藤将司選手(体育学科3年、横浜高校出身)は、侍ジ ャパン大学日本代表に選出され、7月12日〜17日に開催される第41回日米大学野球選手権大会(米国開催)と8 月20日〜29日に開催される第29回ユニバーシアード競技大会(台湾開催)に出場することが決定しました。伊 藤投手の活躍を期待します。

 6月は、もう一つ嬉しい知らせが届きました。本学卒業生(29期生)の増野元太選手(ヤマダ電機所属 )が、第101回日本陸上競技選手権大会110メートルハードルにおいて、予選で日本記録に0秒01と迫る日本歴 代2位の13秒40をマーク、決勝では第3位に入賞しました。その結果を受けて、ロンドンで開催される第16回世 界陸上競技選手権大会の110メートルハードル代表として出場することが決定しました。増野選手の健闘を祈 りたいと思います。

 次々と在学生や卒業生の嬉しい知らせが届いています。7月にもいくつかの大会開催が予定されていま す。一人ひとりの選手が日頃の鍛錬の成果を遺憾なく発揮し、多くの嬉しい知らせを届けてくれることを期待 します。
 

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2017年4月1日掲載分

2017年 春

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

 今年の桜前線は、ほぼ平年通りと予想されていますが、東京の靖国神社にある桜の標準木は、例年より1週間ほど早く、気象庁から開花の発表がありました。ちなみに、千葉県の標準木は、千葉県銚子市陣屋町にある陣屋町公園の桜です。気象庁の定めによると、標準木とは各地の気象台の敷地などにある開花の基準となる木とされています。5輪〜6輪が咲いた状態が開花、8割以上で満開とされています。
 国際武道大学構内の桜の開花は、例年より少し遅いように感じますが、入学式の頃には、満開の桜が新入生を歓迎してくれるはずです。

 大学は、今日(4月1日)から始まった在学生を対象としたオリエンテーションで、2017年度の幕を開けました。4年次生は、大学における学びの集大成として、自ら定めたテーマのもとで卒業研究をまとめ上げる大きな課題があります。並行して、3月から解禁されている就職活動に取り組まなければなりません。最近の労働市場は、いわゆる売り手市場となっていますが、学生一人ひとりが望んでいる就職が成就することを願いたいと思います。2年次生、3年次生は胸に抱いている夢を実現するために、学修、研究、クラブ活動などのさまざまな活動に取り組むことになります。特に、3年次生は、選択した演習担当教員の指導のもと、前述した4年次における卒業研究に向けて準備を進めることになります。

 2017年度の入学式(4月3日)において、大学院武道・スポーツ研究科、体育学部武道学科、体育学部体育学科、別科武道専修課程に新入生435名を新たな仲間に加えて、在学生とともに学生生活を始めることとなります。新入生のみなさんは、どのような夢や希望を秘めているのでしょうか。大学という新たな学修環境と生活環境に一日でも早く慣れ、一人ひとりが勇気を持ってさまざまなことにチャレンジし、目標達成のための活動に邁進することを期待しています。

 最近、日本、韓国、中国のトップ棋士とともに人工知能を搭載したコンピュータが参加し総当たりで対戦するという、囲碁の世界大会のニュースがありました。結果は韓国の棋士が1位になりましたが、人工知能の開発を中心とした技術の革新が、今後益々進展していくことは疑いのないところです。人工知能は、人間の知能を凌駕する時が来るのかということが話題になります。物理学者ホーキング博士やマイクロソフトの創業者ビルゲイツ氏は、おおよそ30年で人工知能は、われわれ人間の知能を凌駕するであろうと予測しています。
 この予測は、おそらく大きくはずれていないように思います。そうだとするならば、これからの私たちに必要なものは、柔軟な創造力、発想力で技術としての人工知能をしなやかに使いこなす能力です。
 学生達に求められるものは、大学における学びの中で、重層な知識を身につけるとともに、パラダイムシフトをはじめとするさまざまな変革に柔軟に対応できる能力を身につけることが大切であると思います。

 学生達のキャンパスライフが、実り多きものとなることを願うとともに、彼らの奮闘努力を期待したいと思います。

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2017年3月10日掲載分

2016年度 卒業

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

春一番は、すでに吹き去り、春二番、春三番と吹き荒れるたびに、少しずつ春の気配が色濃くなっていくように感じます。気象庁が春一番として発表する目安は、地域によって少し異なるようですが、関東地方では、(1) 立春から春分までの間、(2) 日本海に低気圧があること、(3) 南寄りの風(風速8m/s以上)が吹いて、気温が上昇すること、という条件が認定基準とされているようです。

大学のある勝浦市は普段でも風の強い地域で、春一番が吹き荒れる頃には、テレビ等のニュース報道でも引き合いに出されることがよくあります。今年も春一番が吹き荒れた日は、風速20m/s以上の強い風が吹いていましたが、学生達はものともせずに集中授業やクラブ活動のために通学していました。

大学は、2016年度の後期に予定していたすべての講義を終了し、現在は春期休業期間に入っています。来る3月17日には学位授与式(今年度から名称を卒業式から学位授与式に変更しています)を予定しており、大学院武道・スポーツ研究科、体育学部武道学科、体育学科、別科武道専修課程から、卒業生や修了生を社会に送り出します。それぞれの教育課程は異なりますが、すべての課程において新しく改正されたカリキュラムで学んだ学生達です。一人ひとりの進む道に違いはありますが、その道で彼らの胸に抱いている夢を実現してくれることを願っています。

3年生以下の学生は春休みに入り、それぞれの活動に励んでいます。カンボジアの子ども達を対象に、日本の体育の授業を実施するプロジェクトに参加している学生、デンマークで開催される松前カップ柔道大会に参加する学生、学術交流協定校である台湾の国立体育大学で行われるプログラムに参加する学生など、活動は多岐にわたります。教職員も剣道指導者としてスイスのナショナルチームへ、あるいは国際武道大学ヨーロッパ事務所(ウィーン)を拠点にヨーロッパ諸国において剣道の指導や昇段審査の実施など、さまざまな活動を展開しています。

また、国内では、それぞれの競技における新年度の大会開幕に備えて、厳しい練習に励む学生達がたくさんいます。新しい年度の戦いにおいて、彼らの不断の努力が実り、嬉しい報告がたくさん届くことを期待したいと思います。

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2016年10月11日掲載分

2016年 秋

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

今年の二百十日は、8月31日でした。船乗りや漁師の言い伝えが元のようですが、古来から台風が相次いでわが国に襲来し、多くの被害をもたらすとされてきました。二百十日は、立春から数えて210日目のことをいいますが、今年はこの雑説が古の人々から伝わる通りとなってしまいました。先人の知恵は侮ることができません。在籍学生の故郷も被害を受けましたが、幸い人的被害や学業継続が困難となるような事態は避けられたようです。大学も後期の授業がスタートしました。前期のうちに後期分の履修登録を済ませている学生が大半ですから、学生達は履修登録の一部修正や、不要となった登録科目の削除といった、微調整をして後期の授業に臨んでいます。

4年次生は、4年間の大学における学びの集大成として「卒業研究」に取り組んでいるところです。来年2月上旬に予定されている研究発表会に向けて、担当教員の指導を受けながら奮闘しています。そして、4年次生にはもう一つ大切な活動があります。就職活動です。4年次生の就職状況の調査は、現在、学生支援センターで取りまとめている段階です。昨年度は就職希望者の就職率が100%でした。今年度も同水準となることを期待しながら、調査結果を待ちたいと思います。ところで、一般職公務員、警察官、消防官、刑務官等を希望している学生達は、採用試験の結果が明らかになりつつあります。途中段階ではありますが、昨年度を上回る合格者数となりそうです。また、各都道府県・政令指定都市が実施する教員採用試験は、すでに1次試験と2次試験が終わり、採用候補者名簿の公表を待っているところです。1次試験終了時点で56名(既卒者含む)が合格しています。教職を希望する学生が一人でも多く採用候補者名簿に記載されることを願いたいと思います。

3年次生以下(現役でクラブ活動を続けている4年次生を含め)は、後期の授業を受講しながら9月から始まっている公式戦を戦っています。10月の下旬には秋の公式戦の結果が出そろう予定です。昨年度を上回る好成績を期待したいと思います。地域のリーグ戦やブロック大会を勝ち上がったクラブは、全国大会に臨むことになります。学生達から嬉しい知らせが届くことを待ちたいと思います。

保護者の皆さま、11月5日~6日の二日間、「第33回黒潮祭(大学祭)」が開催されます。学生達が自らの手で作りあげた学生達の祭典です。沖縄県出身の学生達によるエイサーは、黒潮祭に欠かすことができない催し物となっています。また、例年、後援会の皆さまも多数参加してくださっています。この機会を利用して、黒潮祭の見学とともに、お子様の生活の様子を見に来られてはいかがでしょうか。

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2016年8月1日掲載分

2016年 夏

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

先日、仙台市で開催された国際武道大学後援会東北支部総会・個別面談会に出席してきました。東北地方を訪れると、先の東日本大震災の記憶が鮮明によみがえってきます。2011年の東北支部総会・個別面談会は開催できないのではと思っていましたが、後援会の皆様のご尽力により、開催日程をおおよそ1ヶ月遅らせて8月に開催したことを昨日のことのように思い起こします。

その心の傷が癒えないうちに、今年4月には熊本県、大分県を中心とした地域が震災に見舞われました。この震災では国際武道大学の兄弟校である東海大学九州キャンパスが大きな被害を受け、阿蘇キャンパスに在籍していた3名の学生が亡くなられています。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また東海大学九州キャンパスの学事が一日も早く通常の状態を取り戻されることを願わずにはいられません。

自然災害をコントロールすることは困難ではありますが、備えることはできます。私たち教職員は学生達と協力しながら日々の備えに不断の努力を積み重ね、想定外の出来事でしたという言い訳をする事の無いようにという思いを強くしています。

今年の関東地方の梅雨は、例年と比較すると降水量が少ないようです。テレビニュース等では、ダムの貯水量が例年よりかなり少なく、取水制限される状況になっており、1994年の渇水とそれに伴う農作物の不作の年を思い出します。前年の冷夏による米不足のため外国米を緊急輸入した年でもありました。国際武道大学の学生食堂でも日本米ではなく、少し細長い外国米を提供する事態となりました。今年が1994年の再来とならぬことを祈りたいと思います。

2016年度前期の通常授業は7月29日で終了しました。8月の第1週に予定されている定期試験を終えると、その後は前期分の補講や集中授業が予定されています。

学年暦では、8月6日から9月2日まで夏期休業期間となります。一般の大学に在籍している学生は、夏期休業期間には保護者の皆様の待つふるさとへ帰省するのが恒例なのでしょうが、体育大学の学生は秋に開幕するリーグ戦などの対外試合等に向けて激しい練習に励む時期です。したがって、夏期休業期間といえども帰省することなく、ほとんどの学生が大学に残りクラブ活動の練習に邁進しています。

また、昨年の8月の学長メッセージでもお伝えしましたが、この時期になると多くの高等学校や中学校の生徒が合宿や練習に来学してくれます。学生達は未来の後輩達の面倒を見ながら、共に練習に励む時期でもあるわけです。将来、中学校や高等学校の教師を目指している学生達にとっては、またとないトレーニングの場となります。太平洋を望む高台に位置する国際武道大学の周辺には、たくさんの海水浴場があります。海岸に目を転じると、国内の大学でもトップクラスの実力を誇る、国際武道大学ライフセービング部の精鋭達が海水浴場の監視活動に従事しています。熱く焼けた砂と肌を焼く日差しをものともせず、海水浴に興じる人々の安全を日々見守っています。今年の夏も彼らの献身的な監視活動により、快適で安全な水辺のレジャーが守られていくことでしょう。

8月5日には、ブラジルでオリンピック・パラリンピックリオデジャネイロ大会が開会します。残念ながら在籍学生が選手として出場することは叶いませんでしたが、女子7人制ラグビー日本代表チーム(SAKURA SEVENS)のストレングス&コンディショニングコーチ、フェンシング日本代表のトレーナー、また水泳の審判等として卒業生が参加します。来る2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会では在籍学生を選手として送り込みたいと思います。

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2016年4月1日掲載分

2016年 春

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

国際武道大学のキャンパスにある桜も、新入生を歓迎するように満開となり咲き誇っています。近くの山々も薄緑色の新芽が出始め、山腹を優しい色に染めつつあります。まさに、「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」(山口素堂)、そのものの季節が到来しようとしています。

4月3日の入学式において、大学院、体育学部、別科武道専修課程の学生、450名を新たな仲間に加えて、おおよそ2,000名の学生が、新しい学生生活を始めることとなります。新入生のみなさんの胸にあるのは、どのような夢や希望なのでしょうか。一つずつ学年が進んだ在学生は、それぞれの夢や希望の実現に近づいているのでしょうか。一日一日は、二度と繰り返すことのない貴重な時間です。新入生は、新たな学修環境と生活環境に早く慣れ、勇気を持ってさまざまなことにチャレンジすることを、2年生以上の在学生には、それぞれの目標達成のための活動に邁進してくれることを期待したいと思います。

時間は、すべての人に平等に時を刻んでいるということについて、異論を挟む人はいないと思います。そのため、私たちは、いつも時間を意識しながら生活することを求められています。大学においても、授業の開始時間と終了時間は決められていますから、教員も学生も、この時間にあわせて行動することになるわけです。私たちにとって、時間は、時には「早く時間がたてばいいのに」という感覚を持つときもあれば、「この時間を止めることができたら」とか「この時間がゆっくり進めばいいのに」といったように、自らの都合のいい思考性によって、時間を制御したいとういう欲求が芽生えてきます。しかし、時間はすべての人に平等です。

大学を卒業して、社会に出てみるとよくわかりますが、大学という環境は、学生達にとって大変都合のいい、緩やかな時間が流れているように感じるものです。しかし、国際武道大学の学生は、授業が開講されている時間は当然ですが、授業終了後の課外活動の時間帯についても、比較的厳密に時間管理しているように見受けられます。その理由は、特に大人数が所属しているクラブなどは、練習時間に制約がある場合が多いからであるように思います。その役割を担うのが、学生トレーナーであったり、学生マネージャーであったりします。そういった役割をこなすことで、彼らだけではなくプレイヤー自身にもソーシャルスキルトレーニングとなり、結果的に就職活動等の際に有利に働くなどのメリットを享受しているように思います。

大学とは、生涯の友を得ることや、潜在的に持っている能力を開花させることなど、学生達が有している能力を顕在化させるために、最も適した時間を有する4年間であると言えます。

彼らの学生生活が実り多きものとなることを願い、学生と共に歩んで行きたいと思います。

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2016年3月7日掲載分

2015年度 卒業

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

2015年度に予定していましたすべての講義等が修了し、学年暦は春期休業期間に入っています。

今年度で修了や卒業を予定している大学院生、学部生、別科武道専修課程の学生達は、すでに修了・卒業判定が終わり、大学院生は2年前に、学部生は4年前に、別科武道専修課程の学生は1年前にそうであったように、新たな夢を胸に抱いて次の世界への旅立ちの準備をしているところです。

彼らの未来が、前途洋々であることを願ってやみません。

また、3年生以下は、それぞれ進級し新たな学年における目標を達成することが求められます。現在は、後期の成績確認が行われており、学生一人ひとりが自ら計画した学修計画の成果を確かめているところです。

大学における学修の成果は、一昔前と異なり、大学の社会的評価の一つの指標となりつつあります。体育大学においてもそれは変わりありません。たとえば、以前であれば専門とする競技種目において比類なき競技能力を有していれば、大学における学修が多少おろそかになっていても容認されることがあったのは事実です。しかし現在は、各学年において定められた修得単位数が不足すると、試合に出場できないなどのルールを競技連盟が定める動きがあります。

学生本来の目的を達成した上で、競技を続けることが求められているのです。極めて当たり前であると思いますが、前述したように、やや甘えがあったことは否めない事実です。体育大学は、それぞれの学生が専門とする競技種目を持ち、頂点を極めようという目的を持った学生がたくさん在籍しています。彼らが、まさしく文武両道を極めてくれることを期待しています。

大学を巣立っていく皆さん、みなさんが新たな一歩を踏み出す社会は、現在、大きな課題を抱えながら運営されています。その一つが、早期離職という課題です。就業して3年以内に、実に約30%の人が離職してしまうという実態が横たわっています。しかし、国際武道大学で学んだ皆さんは、新たな社会の荒波にもまれようとも、忍耐強く継続する力を持った人材として育っていると確信しています。意に沿わないことや困難なことは、皆さんの前にたくさん現れてくることでしょう。しかし大切なことは、どのような困難なことでも、あるいは意に沿わないことでも真摯に向き合えば、それを打開する道や明るい兆しが見えてくるものです。

皆さんの奮闘努力を期待します。

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2015年10月1日掲載分

2015年度後期・秋

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

「秋」は、一般的には立秋から立冬の前日までとされており、暦の上ではおおむね8月、9月、10月が秋ということになります。気象学上では、これがほぼ1ヶ月ずれて9月、10月、11月を秋として区分しています。私たちが体感する季節感は、気象学上の区分の方が違和感なく受け止めることができるように思います。

この季節の晴れた日の空を見上げると、夏のように水平線から上に向かって沸き立つような雲と違い、俗に鱗雲(うろこぐも)、鯖雲(さばぐも)と呼ばれている高積雲、巻積雲に代表される、秋の空を彩る水平に流れるような雲が多くなります。「天高く馬肥ゆる秋」の所以かもしれません。

美しく秋を彩るものだけではなく、この季節は秋雨前線や台風による風雨の被害が発生しやすくなる時期でもあります。先月、これらの影響により関東地方、東北地方を中心に大きな被害をもたらしました。在籍する学生の中には、実家が被災地にある者もいることから、たいへん心配をいたしました。関係する地域の出身学生全員に調査をいたしましたが、家屋の浸水や一部損壊等はあったものの、学生もそのご家族も含めて、生命に関わる状況ではなかったことが確認でき、ひとまず安心いたしました。被災された皆様が、一刻も早く普段の日常生活を取り戻されることを願ってやみません。

大学は、9月24日から後期が始まりました。学生達が受講する科目は、すでに前期の段階で登録を済ませていることから、追加履修登録と修正履修登録が中心の微調整を1週間かけて行いながら、授業がスタートしたところです。1年次生はようやく大学の講義になれるとともに、大学生活に適応できてきたところです。2年次生は、もっともゆとりのある学年であるのかもしれません。3年次生は、そろそろ社会に出る準備が始まり、自分自身の将来を真剣に考える時期に来ています。学生一人ひとりが、自ら抱いていた夢と現実を客観視しながら、自ら歩むべき道を見いだしてくれることを願っています。

学友会の各クラブに所属する学生達は、すでに9月初旬にリーグ戦等が始まっているところが多く、前半戦の状況がほぼ出そろっている時期です。最終戦に向けて、よりよい報告がたくさん寄せられることを期待しています。

4年次生は、就職活動が佳境に入っています。教職や公務員(消防官、警察官などを含む)を希望する学生は1次試験の結果が出そろい、合格した学生はすでに2次試験を終了し、最終結果を待っている段階に来ています。民間企業に就職を希望する学生を含めて、一人ひとりの最後のがんばりに期待し、学生達の希望ができる限りかなうことを祈りたいと思います。

保護者のみなさん、大学では10月31日、11月1日の2日間、大学祭が行われます。お子様の様子を伺いにおいでになることに併せて、学生達が作り上げた学生達の祭典をご覧いただきたいと思います。

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2015年8月1日掲載分

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

今年の梅雨は、例年以上に雨が多かったように感じます。大学のある勝浦市も7月の前半は、ほとんど太陽を見ることができないといった天候でした。

毎年恒例の各支部毎に実施している国際武道大学個別面談会も、7月26日の北関東支部を最後に、予定していたすべての面談を終えることができました。後援会支部総会、個別面談会の準備と運営に携わって下さった多くの皆様に、感謝申し上げます。

そして、大学では2015年度の前期定期開講授業と定期試験が、7月30日で終了しました。この後は補講や集中授業が予定されていますが、前期日程で計画されていたものが、おおかた終わったことになります。

学生達は、これから補講や履修している集中授業の合間を縫って、秋に開幕するリーグ戦などの対外試合等に向けて厳しい練習に励む時期になってきました。学年暦の上では、8月6日から9月2日までは、夏期休業期間となっていますが、ほとんどの学生は大学に残り、それぞれのクラブ活動に励んでいます。学生と同じように、各クラブの指導にあたる教職員も前期授業終了後も休む間もなくそれぞれのクラブ活動の指導にあたってくれています。専門とする競技の指導とはいえ、自らの時間を割いて学生達を導いてくれている姿に接すると、頭が下がります。

また、この時期になると、多くの高等学校や中学校の生徒達が大学での合宿や練習にやってきます。学生達は、未来の後輩達とともに練習に励む時期でもあるわけです。将来指導者を目指す学生にとっては、またとないトレーニングの場となります。8月の下旬には、全国の高等学校に設置されている体育科・体育コースのバレーボールの全国大会が国際武道大学で開催されます。この大会は、学生達が履修している授業の一環として大会のすべての運営に携わります。実際に行う大会運営を担うことによって、これに携わる学生は実学として多くのものを学び取ってくれるものと期待しています。

勝浦周辺の海岸に目を転じると、国際武道大学ライフセービング部の精鋭達が海水浴場の監視活動に従事しています。太陽で焼けた砂と肌を焼く太陽をものともせず、海水浴に興じる人々の安全を毎日見守っています。今年も彼らの献身的な監視活動により、快適で安全な水辺のレジャーが守られていくことでしょう。

保護者のみなさん、夏休みにもかかわらずそれぞれ所属しているクラブのさまざまな活動や練習等があるために、帰省もままならないことは、ご不満かもしれません。しかし、みなさんのお子さんである学生達は、毎日きらきらと輝く汗を身にまといながら、元気にそれぞれの活動や練習に励んでいます。我々教職員も、彼らが一歩でも夢に近づくことができるように、共に歩んでいきます。ご安心下さい。

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2015年4月1日掲載分

国際武道大学 学長 髙見 令英
国際武道大学
学長 髙見 令英

2015年4月1日、2015年度の学年暦がめくられ、あらたな1年がスタートしました。体育学部、大学院、別科、交換留学等の学生を合わせると500名を超える新たな仲間を加えて、おおよそ2000名の学生が国際武道大学で新しい学生生活を始めることとなります。

新入生の皆さんの胸にあるのは、どのような夢や希望でしょうか。一日一日は、二度と繰り返すことのない貴重な時間です。新たな学修と生活の場所で勇気を持ってさまざまなことにチャレンジして欲しいと思っています。

国際武道大学には、学生達が胸に抱く夢や希望をかなえるための学修活動や体験活動などのさまざまな活動を、よりよい方向に導いてくれる教職員がいます。みなさんが国際武道大学を卒業してから、どのような環境におかれようとも、自ら考え、選択し、活動できるたくましい力を身につけてくれることを期待しています。

国際武道大学は、体育系の単科大学です。一昔前の体育大学は優れた運動能力と学力を併せ持つ、比較的集約された学生達が集う高等教育の場でした。しかし昨今は、さまざまな志向性を持った多様な学生が集う場に変わってきています。

大学の使命は、社会にとって有意な人材を育成することです。大学としての使命を達成するために、社会の要請や学生の変化に合わせて、創立30年の節目の年に、学部・学科の改編とともに教育課程を大幅に変更しました。この新たに編成された教育課程は、一言で言えば、社会との連携を強く意識したものです。教育・学修の場を大学のキャンパスという閉じられた場に限らず、関連性のある社会に広げ、選びながら学び、学びながら選ぶことにより、さまざまな環境に合わせて柔軟に対応できる能力を有する人材を育成することを目指しています。2016年度に完成年度を迎えますが、社会にどのように受け入れられ、評価されるのか、楽しみにしています。

国際武道大学は、松前重義博士が提唱して創立されてから30年を越しました。創立当時、松前重義博士が思い描かれていた未来像を、我々は、果たしてどの程度実現できているのでしょうか。建学訓に託された信条を、もう一度再確認し、教育活動、研究活動、社会貢献活動に取り組んでいかなければならないと考えています。これからも「正義」と「平和」からなる武道精神を探求し続けながら、「武道・スポーツで社会を豊かにする」使命を果たすべく、教育活動、研究活動、社会貢献活動に邁進していきます。

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