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2008/10/21(火)
本学大学院 高橋正人教授(スポーツ医学)がスウェーデンのカロリンスカ研究所から招聘を受け、アンチ・ドーピングに関するセミナーにおいて講演を行いました。
 −ドイツの科学者エールリヒのノーベル賞受賞100周年を記念する国際会議においても研究報告を実施−

2008年9月18日、本学大学院スポーツ医科学系の高橋正人教授(スポーツ医学)が、スウェーデンのストックホルムにあるカロリンスカ研究所から招聘され、カロリンスカ医科大学病院の臨床薬理学部門内に設置されているスウェーデン・アンチ・ドーピング・ホットラインの設立15周年記念セミナーの招待講師として、日本におけるドーピングの実態について講演を行ないました。カロリンスカ研究所は医学系の単科教育研究機関としては世界で最大であり、ノーベル賞の生理学・医学部門の選考委員会が設置されていることでも有名です。
 今回の招聘は、高橋正人教授がおこなってきた、「ドーピングが生体に及ぼす影響についてのラットを用いた基礎研究」および、内科専門医・内分泌代謝専門医として有するドーピングに関する豊富な臨床例などの幅広い研究活動と実績が国際的な評価を得たことによるものです。
 スウェーデンでは、国家プロジェクトとしてアンチ・ドーピング対策に力を入れており、今回のセミナーにも、医師、看護士、警察関係者など関係機関の方々が多数集まり、熱心な討論が行なわれたとの報告がありました。また、セミナー前日には、研究所内のミニセミナーでも研究成果を発表し、研究所の方々と学術交流を行いました。

また、2008年10月3〜5日にドイツのニュールンベルクで開催された「第2回特効薬に関する世界会議」においても、国際的な研究者のひとりとして招待され、アンチ・ドーピングの立場から、日本におけるスポーツ選手の薬物使用の実態について報告しました。この会議は1908年に免疫の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞したドイツの科学者エールリヒの受賞100周年を記念する会議で、世界99カ国から1477演題が集まり活発な学術交流が行われました。今回の経験が本学のアンチ・ドーピング教育にも還元されるものと期待しています。